劇場版名探偵コナン第24作品目となる「緋色の弾丸」。
4年に1度開催されるワールド・スポーツ・ゲームス(WSG)の東京開催を記念して超電導リニアが開通することに。
しかし、WSGスポンサーの社長が次々と拉致される事件が発生します。
1年間の公開延期を乗り越え大ヒットを記録した「緋色の弾丸」ですが、一部からは「ひどい」「ありえない」という声も…。
「緋色の弾丸」のネタバレありであらすじ結末を紹介し、どうして「ひどい」「ありえない」と言われてしまっているのか、その理由をご紹介します。
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この記事には映画の結末や重要なネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。
公開日 | 2021年4月16日 |
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監督 | 永岡智佳 |
原作 | 青山剛昌 |
脚本 | 櫻井武晴 |
キャスト | 高山みなみ 池田秀一 山﨑和佳奈 小山力也 置鮎龍太郎 日高のり子 田中敦子 森川智之 |
音楽 | 大野克夫 |
上映時間 | 110分 |
配給 | 東宝 |
公式サイト | 劇場版「名探偵コナン」公式サイト |
上映劇場 | なし |
【緋色の弾丸】ひどい&ありえないのはなぜ?ネタバレあらすじ
「緋色の弾丸」は4年に1度開催される「ワールド・スポーツゲームス(WSG)」の東京開催を記念して開通する超電導リニアが舞台です。
赤井一家が名古屋に集結!
赤井家の母はMI6、長男はFBI、次男はプロ将棋棋士、そして末っ子の長女は女子高校生探偵。とにかく敵に回したくない家族なんです。
ここからは「緋色の弾丸」のあらすじ・結末までネタバレありでご紹介していきます。
- 起:WSGスポンサーが狙われる15年前と同じ事件が発生
- 承:赤井一家が名古屋に集結!クエンチと2つの誘拐
- 転:無人のリニアが東京へ出発、犯人は…
- 結:FBIと犯人のカーチェイス!そしてリニアが胴体着陸?!
起:WSGスポンサーが狙われる15年前と同じ事件が発生
コナンは蘭や少年探偵団と共に4年に1度開催されるスポーツの祭典「ワールド・スポーツ・ゲームス(WSG)」の東京開催を記念したパーティへ訪れていました。
パーティはWSG東京のために東京₋新名古屋間に建設された”真空超電導リニア”の説明や国際WSG協会会長のアラン・マッケンジーのメッセージ動画など盛り上がりを見せていました。
そんななか突如会場が停電し、鈴木園子の父であり鈴木財閥会長の鈴木史郎が何者かによって拉致されてしまう事件が発生します。
元太の活躍により鈴木史郎は無事に発見されますが、鈴木史郎には拉致された前後の記憶がありませんでした。
コナンはWSGスポンサーとなった会社の社長が次々と拉致されてる事件が発生していることを知ります。
一連の事件は、15年前のアメリカで起きた事件に酷似していたのです。
15年前にアメリカで発生した事件の犯人は3人目の被害者が殺害されており、石原誠という日本人がFBIに逮捕されて解決していました。
事件から4年後(11年前)に模倣犯が現れていますが、この事件もFBIが解決しています。
FBIとして事件を追う沖矢昴こと赤井秀一に捜査協力を頼まれたコナンは、3人目のターゲットであるジョン・ボイドが名古屋で襲われると推理し、真空超電導リニア体験乗車に参加することに。
一方その頃、MI6の捜査官であるメアリー世良と娘の世良真純も真空超電導リニアのチケットを手に入れていました。
また、メアリー世良の息子で世良真純の兄である羽田秀吉も仕事で名古屋に行く予定があり、彼女の宮本由美を家族に紹介しようとしていました。
承:赤井一家が名古屋に集結!クエンチと2つの誘拐
コナン・灰原哀・毛利蘭・毛利小五郎はリニアに乗るために名古屋を訪れていました。
チケットがないためリニア体験乗車には参加できませんが、FBIの赤井秀一も沖矢昴の姿になって名古屋に来ています。
コナンと沖矢昴は電話で”万が一のときのためにある約束”をしていました。
沖矢昴から15年前の事件の犯人である石原誠が犯行を否認していたこと、そして、石原には妻と娘がいたことを聞いたコナンは、石原の家族が怪しいと考えます。
しかし、リニアの乗客名簿に石原の家族の名前はありません。
日本WSG協会広報の白鳩舞子・エンジニアの井上治・客室担当の石岡エリーの案内により事前健康診断を受けるために名古屋空港の病院に移動したコナンたち。
健康診断を受けている間、病院内が謎の煙に包まれてリニア体験乗車参加者が次々と意識を失ってしまいます。
「これは爆発ではなくクエンチ、早く逃げて!」と言い残し倒れてしまった灰原哀を見てコナンは沖矢昴に電話で助けを求めますが、コナンも意識を失ってしまいました。
クエンチとはMRI装置などの磁器が何らかの原因で消失してしまうことで、冷却トラブルを引き起こし、機器から大量のヘリウムガスが放出される大変危険な現象のことです。
本来、クエンチが起こった場合は煙が瞬時に病院外に排出される安全装置が働く予定でしたが、何者かによって操作されていました。
コナンたちが意識を取り戻すと、ジョン・ボイド社長が誘拐されていることに気が付きました。
ジョン社長にGPSを仕掛けていたコナンは、沖矢と協力してジョン社長を追跡します。
沖矢が運転する車のうしろを世良真純とメアリー世良が付けていました。
メアリー世良の娘である世良真純もリニアに乗車するために名古屋に来ていましたが、なぜかコナンたちに会わないように隠れていたのです。
世良真純と沖矢昴はジークンドーで対峙しますが、メアリー世良も正体を隠したまま加勢します。
後からコナンがやって来たことで沖矢は隠れるように去っていきました。
コナンと世良真純は協力してジョン・ボイドを発見します。
ジョン社長は無事に保護されましたが、病院でのクエンチ騒ぎや誘拐事件を受けて、リニアの体験乗車は中止されることに。
そんななか、国際WSG協会会長であり元FBI長官のアラン・マッケンジーの姿がないことが発覚し、騒ぎになっていました。
転:無人のリニアが東京へ出発、犯人は…
アラン会長の誘拐を知ったコナンは「万一の時が来てしまったみたいだ。」と、赤井秀一に新名古屋駅に向かうように指示しました。
新名古屋駅では、無人で走ることになった真空超電導リニアが出発しようとしています。
観客の一瞬の隙をついたコナンと世良は、リニアに乗り込みました。
コナンと世良は誘拐されたアラン会長がリニアに乗せられていると推理していたのです。
無事にアラン会長を保護したコナンと世良は、新幹線に取り付けられたモニターや探偵バッジを通して小五郎たちに推理を披露します。
病院でクエンチを起こし、ジョン社長とアラン会長を誘拐した犯人は、白鳩舞子でした。
白鳩舞子は15年前の事件の犯人である石原誠の娘で、無実だと訴える父を逮捕したFBIに恨みを持っており、アラン会長を殺害するつもりでリニアに乗車していたのです。
アラン会長に銃口を向ける白鳩舞子でしたが、どこからともなく飛んできた弾丸により肩を狙撃されました。
この弾丸を放ったのはFBIの赤井秀一です。
赤井はこの時のために鉄製ではない銀の弾丸を用意しており、リニアの構造を利用して遠隔で狙撃を可能にしていたのでした。
コナンとアラン会長は協力して、白鳩舞子を赤井の撃った弾丸が当たるであろう位置へと誘導していたのです。
不自然に減速したリニアを見て共犯者がいると確信したコナンと世良は、エンジニアの井上治がもう一人の犯人であると突き止めました。
井上治は15年前の事件の最初の被害者の息子で、テロに屈した彼の父が全米から批判されたことから生活がめちゃくちゃになり、自身の証言を握りつぶしたFBIを恨んでいたのです。
15年前の事件を調べるうちに知り合った白鳩舞子と井上治は、協力して今回の事件を起こしてしました。
追い詰められた井上治は新横浜駅に停車していた新幹線から飛び出し、予め用意していた逃走用の車で逃げてしまいました。
結:FBIと犯人のカーチェイス!そしてリニアが胴体着陸?!
逃走中、井上治はリニアを使ってアラン会長を殺害する「プランB」プログラムを起動させました。
そんな井上治をFBIのジョディとキャメルが追跡します。
土地勘がなく困っていたジョディとキャメルにFBIの赤井秀一が「指示はこちらがする」と伝えました。
赤井秀一は弟でありプロ棋士の羽田秀吉と合流しており、あたりの地図を全て記憶していた羽田秀吉は井上治の逃走経路を予想して追い詰める”勝ち筋”が見えていたのです。
羽田秀吉の指示により井上治を追い詰めたFBIは、井上治の身柄を確保に成功しました。
一方その頃、井上治が起動した「プランB」によりクエンチを起こしたリニアが暴走を起こしていました。
このままではリニアは脱線し、終点である芝浜駅に胴体着陸してしまうとのこと。
コナンと世良は、サッカーボール射出ベルトを使ってリニアを減速を試みますが、リニアは脱線しWSG開会式の会場になっていた芝浜スタジアムへ突っ込みました。
サプライズ演出として用意されていた万国旗をパラシュート代わりしたこと、最後尾の車両に逃げていたことでコナンと世良、アラン会長、白鳩舞子は奇跡的に生還。
リニア車内の様子をモニターで見ていた蘭と灰原哀はコナンと世良の無事を喜びます。
一方、犯人を追い詰め身分を明かしたFBIのジョディとジェイムスは15年前の事件の真実を井上治に伝えていました。
15年前の犯人は石原誠で間違いなかったのですが、共犯者がいたのです。
その共犯者とは、4年後(11年前)に事件を模倣して逮捕された男で井上治が真犯人だと思い込んでいた男でした。
FBIは模倣犯と「石原の逮捕に協力する代わりに過去の罪は問わない」という司法取引をしていたため、15年前の事件は石原誠が犯した罪として報道されていました。
そのため、石原誠のアリバイを証言していた井上誠は石原誠が冤罪だと思い込んでいたのです。
全ての事件が無事に解決し、車に戻った沖矢昴に突然何者かが「おい、FBIの小僧」と銃を突き付けました。
銃の持ち主はメアリー世良で、沖矢の車の後部座席に隠れていたのです。
メアリーは沖矢に「次は無いと思え」と伝えると姿を消してしまいました。
メアリーの言葉に、沖矢昴(赤井秀一)は「小僧か…」と微笑みました。
【緋色の弾丸】ネタバレ解説:犯人は誰&動機は?
「緋色の弾丸」は、共犯者という形で2人の犯人が登場しています。
犯人がどんな経緯で犯行に至ったのかを知っておくと物語の理解が深まるため、ここからは犯人は誰なのか、そして動機についてご紹介します。
「緋色の弾丸」のラストや、コナンたちが助かった方法についても解説しています。
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「緋色の弾丸」ラスト・結末の解説
「緋色の弾丸」のラストは白鳩舞子が犯人だと判明し、コナンと赤井秀一により狙撃されるシーンから始まります。
白鳩舞子という名前は”石原誠”のアナグラムだったのです。
白鳩舞子がアラン会長を狙っている際、白鳩舞子の味方をするようにリニアが減速したことでコナンと世良は、エンジニアの井上治が共犯者であると気付きます。
犯人であるとバレてしまい、追い詰められた井上治は新横浜駅で逃走し「プランB」を起動させました。
車で逃走した井上治をFBIが追いかけます。
ここで活躍するのが、赤井秀一の弟で将棋の名人である羽田秀吉です。
記憶力が優れている羽田秀吉は地図を全て記憶しており、犯人がどう動くかを予想した”詰め将棋”で井上治を確保することに成功しました。
FBIが井上治を追い詰めている一方、コナンと世良真純はリニアの暴走を止めるため様々な策を講じます。
しかし、リニアは止まらず芝浜スタジアムに突っ込む大惨事に。
芝浜スタジアムの観客は既に避難しており、コナンたちはリニアの最後尾の車両にシートベルトを付けて座っていたため奇跡的に生還しました。
事態が収束した後、赤井秀一は沖矢昴の姿になり自身の車に乗り込みます。
沖矢の車の後部座席にはメアリー世良が待ち受けており、「おい、FBIの小僧」と銃口を突きつけるのです。
そんなメアリー世良を見て、沖矢昴(赤井秀一)は「小僧か…。」と微笑みました。
お互いの正体を知っている!?と思われるシーン。どうしてメアリーは息子に銃を突きつけたの?考察が止まりません!
「緋色の弾丸」犯人と動機は?
「緋色の弾丸」の犯人は日本WSG協会広報の白鳩舞子とリニアのエンジニアである井上治です。
15年前の事件の犯人である石原誠の娘である白鳩舞子は、父が冤罪で逮捕されて獄中死に追い込まれたと思い込みFBIを恨んでいました。
そして、15年前の被害者の息子である井上治は、父を拉致した人物の中に4年後に模倣犯として逮捕された男がいたことを証言しますがFBIはそれを無視して石原を犯人としてしまいます。
証言を握りつぶされたことで、井上治はFBIを恨むように。
2人は15年前の犯人の娘と被害者の息子という立場でありながら、協力して事件を起こしていたのです。
父が事件を起こすはずはない!と信じたい白鳩舞子の動機はわからなくもないですが井上治は完全な逆恨みですよね…。
石原誠は冤罪ではなく、15年前に事件を起こした犯人でした。
白鳩舞子と井上治が石原誠を冤罪だと思い込んでいたのは、4年後(11年前)に現れた模倣犯が15年前の事件で石原誠の共犯者だったことをFBIが公表しなかったことが原因です。
FBIは模倣犯の男と「過去の罪を問わない代わりに共犯者の名前を教える」という司法取引をしていました。
共犯者の存在を知らず、石原誠のアリバイを知っていた2人は”FBIは罪のない石原誠を逮捕して死に追いやった”と思い込んでしまったのですね。
「緋色の弾丸」最後にコナンたちはどうやって助かった?
暴走するリニアが芝浜スタジアムに突っ込む大惨事という衝撃のラストでしたが、リニアに乗車していたコナンや世良真純は奇跡的に生還しています。
ラストシーンはテンポが早く、次々とシーンが展開されていたため「コナンたちは何をしていたの?どうやって助かったの?」と思った方も多いのではないでしょうか?
白鳩舞子がアラン会長を殺害できなかったことで、エンジニアの井上治はリニアごとアラン会長を始末するために「プランB」を起動させます。
「プランB」により、リニアはクエンチを起こし、このままでは胴体着陸する形で終点である芝浜駅に突っ込んでしまう事態に。
そこでコナンは、サプライズ演出として用意されていた万国旗をパラシュート代わりに使う作戦を思い付きました。
少年探偵団たちが訪れていた「仮面ヤイバーショー」がこんなところで繋がっているとは…!驚きでした。
万国旗が出た時にリニアが浮かび上がったため、コナンはタイミングを見計らって世良真純のヘルメットをキック力増強シューズで蹴り、万国旗を切り離しました。
それでもリニアは時速400㎞で走り続けています。
そのため、コナンはボール射出ベルトを使ってリニア先端に巨大なサッカーボールを出現させることでリニアを減速させようとします。
リニアは止まることなく軌道を外れ、芝浜スタジアムに突っ込みました。
スタジアムは破壊、思わず目を瞑ってしまいたくなるような大惨事ですが、コナンや世良・白鳩舞子・アラン会長はリニア最後尾に移動しておりシートベルトを着用していたため奇跡的に生還したのです。
「あの短時間で最後尾に移動してシートベルトまでしているなんておかしい!」という声もありますが、アニメの世界なので細かいことは気にしないでおきましょう。
【緋色の弾丸】ネタバレ解説②:ひどい&ありえないと言われる理由
1年間の公開延期を乗り越え、一部の劇場が休業するなかでも興行収入76.5億円を記録する大ヒットとなった「緋色の弾丸」ですが、ネットでは「ひどい」「ありえない」といった意見も見受けられます。
どうして「緋色の弾丸」が「ひどい」と言われてしまうのか、3つの理由を解説します。
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①赤井ファミリーの活躍が期待外れ…
今作のメインキャラクターとなったのは赤井秀一とその家族こと赤井ファミリーです。
映画公開前の宣伝では赤井秀一とその家族を中心に物語が動くような演出や言葉があり、格好良い赤井秀一の姿や赤井一家の活躍が見られると期待していた人も多かったのではないでしょうか。
しかし、「緋色の弾丸」で赤井ファミリーは影からコナン・FBIを支える存在として描かれており、登場しない場面も数々…。
そのため、一部のファンからは「赤井ファミリーの活躍が期待外れだった」という声が挙がってしまったようです。
赤井さんは”死んでいるはずの人間”なので表立って動きにくいんですよね…。
家族が離れた場所にいたため場面の切り替えが多かったことも「わかりづらい」と言われてしまう要因になっているようでした。
また「一家(ファミリー)、集結ー」「この真相、最高機密(トップシークレット)」というキャッチコピーから映画で赤井一家の謎が解明されると期待していた人も多かったのですが…!?
特に映画で明かされた新事実はありませんでした。
メアリー世良が沖矢昴に向かって「おい、FBIの小僧」と言っていたことから、メアリー世良が”息子は死んでおらず、沖矢昴として生きている”ことを知っていることがほぼ確定。
しかしわかりやすい描写ではありません。
個人的には生死不明である赤井務武について何かわかるのでは!?と期待していたので、一家の父親である赤井務武について触れられていなかったのはちょっと残念でした。
②推理要素が少ない
「緋色の弾丸」は赤井一家のキャラクターとド派手なアクションを全面に出しているためか、ミステリー要素・推理要素が少ない作品です。
今回の犯行は15年前にアメリカで起きた事件を模倣したもので、凝ったトリックは登場しませんでした。
そのため、ミステリー好き・推理要素を期待していたファンからすると物足りなさを感じてしまったのかもしれません。
最近の劇場版「名探偵コナン」はキャラクターを全面に出しているためか推理要素が少なめになりがち…。
「緋色の弾丸」では犯人のひとりである井上治の動機が浅く、わかりづらかったことからも「ひどい」と言われてしまっているようでした。
井上治は15年前の事件の被害者の息子であり、親の会社がテロに屈したことで全米から非難を浴びて生活が一変してしまった人物です。
通常であれば犯人を恨むべきなのですが、なぜか井上治は自身の証言を握りつぶしたFBIを恨み、犯人の娘と手を組みました。
もう少し犯人の背景を深く掘り下げて入れば「ひどい」「ありえない」と言われることも無かったのかもしれませんが、時間の都合もありますもんね。
③過激すぎるアクション
「緋色の弾丸」はシリーズの中でもトップレベルで過激なアクションシーンが多く含まれている作品です。
リニアに芝浜スタジアム…、被害額は相当でしょう。
リニアが暴走して、芝浜スタジアムに突っ込むという大惨事でしたが、乗車していたコナンや世良真純はそのまま歩いて帰れるほどの怪我で済んでいました。
このラストに一部からは「こんな大惨事で無事なわけがない」「ありえない」という声が挙がっているようです。
「緋色の弾丸」はアニメーション作品ですし、大爆発など生死ギリギリの展開を経てもコナンがピンピンしているのは、もはや劇場版「名探偵コナン」のお約束のようなもの。
とはいえ、現実と重ねて「ありえない」と感じる観客が多かったことは事実でしょう。
【緋色の弾丸】注目すべきキャラクター5選(ネタバレあり)
「緋色の弾丸」で登場する赤井一家やFBIキャラクターの背景や設定を知っておくと、より映画を楽しめること間違いありません。
兄妹なのに苗字が異なっていたり、母が縮んでいたり、赤井一家って関係性がわかりにくいんですよね…。
ここからは「緋色の弾丸」で注目すべきキャラクターを5選ご紹介します。
①赤井秀一/池田秀一
「名探偵コナン」の大人気キャラクターであり「緋色の弾丸」のメインとなったFBI捜査官の赤井秀一。
赤井秀一は原作者である青山剛昌先生が「ガンダム」シリーズの大ファンだったことから生まれたキャラクターで”シャア・アズナブル”が由来になっているため池田秀一さんが声優を務めています。
赤井さんのライバルが”アムロ”なのも青山先生がガンダムファンだからです。
赤井秀一といえば1300ヤード離れた場所の手榴弾や帽子を正確に撃ち抜くほどの狙撃の名手!
「緋色の弾丸」でも赤井秀一の狙撃が犯人を確保するきっかけとなっていましたよね。
狙撃だけでなく、高い推理力やジークンドーの腕前など作中最強キャラなのでは?と噂されるほどの人物です。
そんな赤井秀一は消息不明である父・赤井務武の痕跡を辿るために黒の組織に”ライ”というコードネームで潜入していた過去があります。
ある事件をきっかけに組織に潜入捜査官であることがバレてしまったため、死んだふりして組織の目を欺き、現在は大学院生の沖矢昴として生活しています。
②羽田秀吉/森川智之
「緋色の弾丸」で大活躍を見せていたのが、赤井一家の次男でありプロ将棋棋士の羽田秀吉です。
声優は森川智之さんです。
羽田秀吉は、羽田家の養子になっているため兄の赤井秀一や妹の世良真純と苗字が異なっています。
赤井家の父・赤井務武が消息不明になった際、一家は母の旧姓である世良姓になりました。しかし、長男の秀一のみ父の姓である赤井を名乗っているのです。
普段は丸メガネをかけて無精ひげを生やしている羽田秀吉ですが、記憶力が非常に高く、頭脳明晰で優れた推理力の持ち主。
赤井秀一からは”日本一…いや、世界一のブレーン”と言われていました。
「緋色の弾丸」で見せた詰め将棋のカーチェイスはさすが赤井さんの弟!って感じでした。
赤井秀一とは時折連絡を取り合う仲のようで、原作では兄弟で事件を解決したり、彼女の宮本由美を赤井秀一に護衛してもらったりしていました。
③世良真純/日髙のり子
「緋色の弾丸」の後半でコナンの相棒的存在を務めていたのは、女子高校生探偵の世良真純です。
声優は日髙のり子さんが務めています。
世良真純は蘭や園子が通う帝丹高校に転入してきた女子高校生で、赤井秀一と羽田秀吉の妹。
コナンの正体に気付いている人物のひとりです。
世良真純は過去に工藤新一と会ったことがあるため、コナンの正体に気が付いたんですよ。
世良真純は母に代わってジョン・ボイドを守るため超電導リニア乗車体験に参加していました。
作中、兄である赤井秀一が扮した沖矢昴とジークンドーで対峙するシーンがありますが、世良真純が対決相手が兄であることに気付いたかどうかはわかりません。
世良真純は兄・赤井秀一が亡くなっていると思っているので、沖矢昴の正体に気付いた可能性は低いと考えています。
④メアリー世良/田中敦子
赤井一家の母であるメアリー・世良はMI6の諜報員です。
声優は田中敦子さんが務めています。
ベルモットにAPTX4869を飲まされて身体が縮んでしまったため、”領域外の妹”として世良真純と一緒に生活しています。
そのため、表立って動くことが出来ず、「緋色の弾丸」では真純に代わりにリニアに乗車してもらおうとしていました。
子どもの姿になっており、表立って動けないためか映画ではあまり活躍が見られなかったメアリーですが、映画の最後に赤井秀一に向かって銃口を突きつけるシーンが印象的。
「おい、FBIの小僧」のシーンはメアリーなりの息子へのエールなのかもしれません。
メアリー・世良は灰原哀の母である宮野エレーナと姉妹のため、赤井兄妹と宮野姉妹はいとこであることがわかります。
「緋色の弾丸」で灰原哀が多く活躍していたのは、赤井一家の親戚にあたる人物だからなのかもしれませんね。
⑤ジョディ・スターリング/一城みゆ希
FBI捜査官のジョディ・スターリング。
「緋色の弾丸」で井上治を追い詰めるシーンが印象的だったのではないでしょうか?
初登場時に高校の英語教師をしていたことから”先生”の愛称で親しまれているジョディ捜査官ですが、ベルモットに親を殺害された重い過去の持ち主。
そして、FBIへ入ることを条件に名前を変えて別人として生きる”証人保護プログラム”を受けているのです。
作中で犯人も受けていた”証人保護プログラム”。井上治に向けたあのセリフはジョディ先生だからこそ言えるのですね。
ジョディ・スターリングの声優を務める一城みゆ希さんは「黒鉄の魚影」を最後に逝去されました。
次のジョディ役の声優さんはまだ発表されておりません。
【緋色の弾丸】印象に残ったシーン・場面3選(ネタバレあり)
見どころや考察ポイント満載の「緋色の弾丸」ですが、そのなかでも特に印象に残った3つのシーンをご紹介します。
それぞれどんなシーンなのか、なぜ印象に残っているのか合わせてお伝えしますので、ぜひ「緋色の弾丸」を再鑑賞する際は注目してみてくださいね!
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①FBIと犯人・井上治のカーチェイス
「緋色の弾丸」で一番印象に残ったシーン・場面はFBIと羽田秀吉が犯人である井上治を追い詰めるカーチェイスのシーンです。
車同士の追いかけっこと言うよりも頭脳戦なのでカーチェイスという言葉は違うかもしれませんが、ここではカーチェイスのシーンと言わせていただきます。
犯行がバレて、焦った井上治は新横浜駅で停車していた新幹線を飛び出し予め用意していた車で逃走します。
FBIのジョディとキャメルは車で追跡しますが、土地勘がないため上手く追うことができません。
そこで指示役となったのが、赤井秀一の弟である羽田秀吉でした。
高い記憶力を持つ羽田秀吉は周辺の地図を全て記憶しています。
二手に分かれたり、あえて犯人の車から遠ざかる作戦に戸惑うFBIでしたが、羽田秀吉の指示通りに動くことで犯人のほうからやってくる魔法のような展開に。
優れた推理力を使って犯人の動きを予想していた羽田秀吉は”詰め将棋”を使って井上治を追い詰めたのです。
羽田秀吉が格好良すぎるシーンです。彼女の由美タンにデレデレしている時とのギャップがエグい!
母や兄・妹と違って羽田秀吉は事件ではなく将棋の仕事関係で名古屋に来ていました。
そのため事件には絡まずに終わるのかと思いきや、犯人を追い詰めるキーキャラクターになるとは驚きでした。
②沖矢昴vs世良真純
「緋色の弾丸」で印象に残ったシーン・場面2つ目は沖矢昴と世良真純がジークンドーで対決するシーンです。
行方不明になったジョン社長を探すため怪しい車を追跡していた世良真純は、途中で犯人を見失ってしまいます。
そんな真純にメアリー世良は赤色のフォードマスタング(赤井秀一の車)の後を追うように指示。
兄は死んでいると思っており、赤井秀一の車を知らない真純は不思議に思いますが、母の言う通り赤井の車を追跡することにしました。
ジョン社長を探しに倉庫に来ていた沖矢昴(赤井秀一)の前に突如世良真純が現れ、蹴りかかります。
沖矢昴はジークンドーで応戦することに。
行方不明になったジョン社長そっちのけで沖矢昴に蹴りかかる世良ちゃんにはちょっとびっくりしましたが、なかなか見られない兄妹の対決シーンが劇場で見られたのはアツい!
世良真純が沖矢に負ける…と思った瞬間、メアリー世良がヘルメットで顔を隠したまま沖矢に蹴りかかります。
戦ううちに沖矢は相手が妹の世良真純であることに気が付きますが、世良真純は沖矢の正体を知りません。
しかし、世良真純は沖矢昴が何者かの変装であることは見抜いていました。
いきなり息子に蹴り入れるママ、強すぎ…!
2人が戦っていた倉庫にコナンが現れたことで沖矢が去り、戦いは終結します。
沖矢と世良真純の格好良いアクションが堪能できることはもちろん、お互いの正体がバレてしまうのでは?!とハラハラドキドキできるシーンです。
メアリが言った「私は今、あの子に会うわけにはいかない」の”あの子”は赤井さんとコナンくんどちらの事だったのでしょうか?タイミング的にコナンくんっぽいですが…。
③赤井秀一の格好良い狙撃シーン
赤井秀一といえば、やっぱり”狙撃”ですよね。
「純黒の悪夢」や「黒鉄の魚影」でも赤井秀一の狙撃シーンが描かれており、その格好良さに一瞬で心を奪われた人も多いのではないでしょうか?
何を隠そう、私もその1人です!
「緋色の弾丸」で赤井秀一はリニアの軌道に向かって銃を構えます。
赤井秀一が覗くスコープには何も映っておらず、この時点では赤井秀一が何をしているのかよくわかりません。
実は、赤井秀一は事前に、リニア軌道の電磁石にくっ付かない銀の弾丸を用意していたのです。
浮上した銀の弾丸は真空トンネルに入るとリニアと同じ時速1,000㎞を保ったままリニアを追うことができます。
リニアが減速した場合、銀の弾丸がリニアの超軽量素材を貫くため、弾丸の軌道に犯人がいれば狙撃できるといった算段だったのです。
コナンとアラン会長が狙撃ポイントに犯人の肩が来るように誘導したため、犯人の白鳩舞子は狙撃されたのでした。
名古屋から山梨付近にいるリニアを狙撃するまさかの技!
赤井秀一はコナンと予め打ち合わせをしており、この狙撃を行いました。
犯人は最悪殺害してしまっても良いとFBIは考えていましたが、どんな犯人でも決して死なせないという信念を持っているコナンは狙撃ポイントに犯人の肩に合わせました。
「タイムリミットだ」と言いながら銃を構える赤井秀一がとにかく格好良い!
池田秀一さんのイケボもあり、多くの人の心を撃ち抜いたシーンだったと考えられます。
【緋色の弾丸】ゲスト声優と主題歌は誰?
劇場版「名探偵コナン」で話題になるのは、メインキャラクターやストーリーだけではありません。
毎年登場するゲスト声優や主題歌も大きな注目ポイントのひとつでしょう。
「緋色の弾丸」のゲスト声優と主題歌はこちらです。
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ゲスト声優:石岡エリー役/浜辺美波
「緋色の弾丸」ゲスト声優は石岡エリー役を務めた浜辺美波さんです。
浜辺美波さんは幼い頃からのコナンファンで、「光栄すぎて緊張した」と話してしまいた。
浜辺美波さんが演じた石岡エリーは超電導リニアの客席担当で、コナンが助かる鍵となった万国旗のサプライズ演出を事前の説明会でネタバレしてしまった人物。
リニアの仕組みなど難しい台詞も多かったですが、全く違和感のない自然な演技に絶賛の声が寄せられていました。
主題歌:「永遠の不在証明」/東京事変
「緋色の弾丸」の主題歌は東京事変の「永遠の不在証明」です。
東京事変は今回が名探偵コナンと初タッグ!
スリリングなナンバーが映画の興奮をより盛り上げてくれます。
東京事変の謎に包まれた感じが赤井さんにぴったり!EDで流れる歌詞が縦書きだったのにも驚きでした。
【緋色の弾丸】を実際に鑑賞した感想と評価(ネタバレあり)
ここからは「緋色の弾丸」の前作「紺青の拳」本編終了後に流れる次回予告だけで「赤井さんがメインキャラクターになるなんて…!」と感極まり泣いた重度オタクの筆者が実際に「緋色の弾丸」を鑑賞した感想と評価をご紹介します。
毎回、たった一言でオタクを泣かせにくる池田秀一さんは神です。
「緋色の弾丸」は感染症の影響で0時公開がありませんでしたので、頑張って早起きして公開日の朝の劇場へ足を運びました。
ストーリー展開
「緋色の弾丸」は一家がそれぞれ離れた場所にいるため場面の切り替わりが多く、わかりにくいストーリー展開だったと感じました。
クエンチやリニアの仕組みなど、科学系のワードが多かったのも難解に感じた原因だと思います。
きっと「名探偵コナン」で登場しなければ私は”クエンチ”という言葉を一生知らずに生涯を終えたでしょう。
また今作は、兄妹それぞれ苗字が違っている、母のメアリーが縮んでしまっている、秀吉は秀一と連絡を取っているが、真純は秀一が死んだと思っているなど、赤井一家の現状を知っている前提で話が進んでいます。
アニメや漫画を追っていない人が「緋色の弾丸」を見ると疑問点が多く残ったのではないでしょうか。
難しめの内容だったことや場面の切り替わりが多かったこと、あまり「名探偵コナン」に詳しくない人からすると楽しめなかったのではないでしょうか?
という点を踏まえて、ストーリー展開はこちらの評価を付けさせていただきました。
結末への評価
「緋色の弾丸」はコナンや世良が命を落とす展開は無いと頭でわかっていても、思わず「もしかして…」と思ってしまうドキドキハラハラなラストだったと思います。
あれだけの大惨事でほぼ無傷だなんて有り得ない!と突っ込みたくなる気持ちはわかりますが、アニメの世界なのでOKです。
赤井秀一だけでなく、弟の羽田秀吉にも見せ場があったのも良かったですし、あまり活躍しなかったと感じていたメアリーが最後に登場したのは驚きでした。
「一家(ファミリー)、集結ー」というキャッチコピーで宣伝していたため、父親である赤井務武について触れてほしかったというのが本音ではありますが、全体的に納得できる結末です。
由美タンが酔っぱらってした”結婚の約束”を覚えていなかったのは、名探偵コナンお約束の展開!
再鑑賞
「緋色の弾丸」はクエンチや銀の弾丸がリニアを突き抜ける仕組み、リニア内で発砲するとどうなるのかなど、化学の知識がないと理解しづらい描写があります。
ラストのリニアが芝浜スタジアムに突っ込むシーンは展開が早く、一度見ただけでは何が起こったのかわからなかったという人も多いでしょう。
そのため何度も鑑賞して楽しむことがおすすめです。
見る度に「こういう意味だったんだ!」と新しい発見に出会えるはず!
また、筆者は「緋色の弾丸」は意味深なシーンが多く、考察できる映画だと思っています。
世良真純は沖矢昴の正体に気が付いたのか?
メアリー世良は沖矢昴の正体に気付いているのか?
原作を読み返したり、TVアニメや他の映画を見てから「緋色の弾丸」を見返すのも面白いですよ!
【緋色の弾丸】ひどい&ありえない?ネタバレあらすじのまとめ
「緋色の弾丸」は赤井秀一ではなく赤井一家にスポットを当てた作品です。
なので、赤井秀一とコナンが協力して事件を解決する姿を期待していた人からすると、少し物足りなさを感じてしまうかもしれません。
複雑な赤井一家の現状を知っていることが前提でストーリーが進むこと、本編の伏線と思われる描写が多かったこともあり、「名探偵コナン」に詳しくない人からは「難しかった」「意味不明」といった声もあるようでした。
考察オタクからすると「緋色の弾丸」は見返すたびに新たな発見と考察に出会えるスルメのような作品です。
しかし、「緋色の弾丸」で格好良い赤井秀一や羽田秀吉、世良真純の姿が見られるのは紛れもない事実!
赤井一家ファンや「名探偵コナン」が好きな人は一度見ておくべき作品でしょう。
過激なアクションシーンから発生する大惨事に巻き込まれていながら、かすり傷程度で済んだコナンに「ひどい」「ありえない」と思ってしまう気持ちもわかります!
しかしそこは、ぜひアニメの世界だと割り切って鑑賞していただければと思います。
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