「フライミートゥーザムーン」は、人類初の月面着陸を果たしたアポロ計画は実はねつ造だった?という噂を題材にしたストーリーです。
NASAに雇われたPR担当者をスカーレット・ヨハンソンが、アポロ11号の責任者をチャニング・テイタムが演じています。
この記事では「フライミートゥーザムーン」のネタバレありのあらすじや、印象に残ったキャラクターやシーンなどをご紹介します。
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この記事には映画の結末や重要なネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。
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公開日 | 2024年7月19日 |
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監督 | グレッグ・バーランティ |
原作 | – |
脚本 | ローズ・ギルロイ |
キャスト | スカーレット・ヨハンソン チャニング・テイタム ウディ・ハレルソン ジム・ラッシュ レイ・ロマーノ |
音楽 | ダニエル・ペンバートン |
上映時間 | 132分 |
配給 | ソニー・ピクチャーズエンタテインメント |
公式サイト | 「フライミートゥーザムーン」公式サイト |
上映劇場 | 「フライミートゥーザムーン」上映劇場 |
【フライミートゥーザムーン】のネタバレあらすじ(ラスト・結末まで)
「フライミートゥーザムーン」のあらすじをラスト・結末までネタバレありでご紹介します。
本作をまだ見ていない方は、ご注意ください。
起:NASAの救世主現る?
舞台は1969年アメリカ。
ケネディ大統領が人類初の月面着陸を成功させるという「アポロ計画」を宣言した後、ソ連との熾烈な宇宙開発競争が繰り広げられてました。
しかし火災によって宇宙飛行士3名が犠牲となったアポロ1号を始め、NASAでは失敗が続いてばかりの状況。
アメリカ国民の宇宙への関心は徐々に薄れていき、予算は増えていく一方という八方塞がりの状況でした。
この状況を打破するため、政府関係者のモー(ウディ・ハレルソン)を通して、働くヤリ手のPRマーケティングのプロ、ケリー(スカーレット・ヨハンソン)がNASAに雇われることに。
ケリーは秘書のルビーと共に、NASAのケネディ宇宙センターのあるフロリダ・ココアビーチへと到着。
ケリーがダイナーで一人で食事をしていると、疲れ切った様子の男性が店内に入ってきました。
ケリーの美貌に目を奪われたその男性は、一目惚れしたが仕事が忙しすぎて時間がないので諦める、と伝え去っていきました。
変わった口説き文句だったけれど、ハンサムな男性に口説かれケリーはまんざらでもない様子です。
翌日ケネディ宇宙センターを施設を見学したケリーは、「これは売れる」とNASAやアポロ計画をPRできると確信します。
早速職員にインタビューを始めると、そこには昨夜出会った男性・コール(チャニング・テイタム)がいました。
コールは人類初の月面着陸を目指す、アポロ11号の発射責任者だったのです。
昨夜の甘い雰囲気とは違って、実直に仕事に打ち込むコールは仕事を邪魔してほしくないとケリーに冷たい態度を見せるのでした。
縁起にこだわるコールは、施設に住み着いている黒猫を「不吉な存在」と呼んで忌み嫌っていました。
度々登場する謎の黒猫…
数日後、偽物のNASA職員のインタビューを撮影しテレビで放送させたケリーに対しコールは怒り心頭。
ケリーのことをクビにするようにとモーに電話をしますが、ケリーのPR作戦で月面着陸は全世界注目のトレンドになっていると知らされます。
無事にアポロ11号計画を成功させたければ、ケリーのPRに協力するようにとコールは逆にモーに説得されてしまいました。
承:順調に進むケリーのPR作戦
アポロ11号の発射まで、いよいよあと数ヶ月となり本格的な準備が進んでいました。
ところが肝心の宇宙飛行士のトレーニングが難航したり、設備にトラブルが続発したりと、コールは日々頭を抱えていました。
そんなコールを支えるかのように、ケリーはアポロ11号の宇宙飛行士3人を「ビートルズよりも有名にして見せる」とPR活動に邁進します。
宇宙飛行士の記者会見を成功させ、雑誌の表紙を飾り、企業とのコラボを次々と成功させ、順調に世間の注目を集め、予算を集めていきました。
さらなるPRの為に、ケリーはアポロ11号の月面着陸を月から生中継することを提案しますが、コールは猛反対。
しかしモーが二人のもとに現れ、月からの生中継する案を大統領が気に入っているので、絶対に実現するようにとコールを説得しました。
大統領命令となると、コールも従うしかありません
その夜、ケリーは駐車場でコールの長年の友人で同僚のヘンリー(レイ・ロマーノ)と立ち話をすることに。
コールには心臓に問題があり宇宙飛行士になるのを諦めた、という過去について初めて聞くのです。
コールが毎晩、アポロ1号の事故で亡くなった3人の石碑に花を供えに行っていることも知らされました。
ヘンリーは、アポロ1号の事故はNASAに暗い影を落としたが、最近のケリーのPRのお陰で光が戻ったようだと、感謝を伝えました。
モーからアポロ11号の予算案に反対している議員が数名いることも知らされたケリーとコールは、議員らに対して説得工作を始めました。
ケリーは見事な南部なまりを披露したり嘘の涙をみせたりと、手八丁口八丁で次々と議員を丸め込むことに成功します。
計画がうまく進み上機嫌のケリーとコールは、パーティーを抜け出し二人で夜空を眺めながら、生い立ちなどを話し仲を深めていきました。
転:“もう一つ”の月面着陸
その夜、突然モーテルに現れたモーは、「“もう一つ”の月面着陸を撮影するように」とケリーに指示を出しました。
月面着陸は国の威信に関り絶対に失敗が許されないので、万が一に備えて“フェイクの月面着陸の映像”を撮影するということ。
ケリーは、そんなことはすぐにバレる!とすぐに断りました。
しかしモーは秘密は絶対に漏れないようにするし、これが成功したらケリーの不都合な過去を消す、と約束しました。
ケリーは渋々承諾しますが、この計画は絶対にコールには知られないようにと釘を刺されてしまいました。
断ったら政府に消されること間違い無しの、超極秘プロジェクト…
早速ケリーは長年の知り合いの映画監督を呼び寄せ、厳戒態勢の中NASA内部に作られた「嘘の月面」での超極秘の撮影準備を始めるのでした。
そんな中、巷でアポロ11号が話題になっているので発射責任者のコールにインタビューをしたいとテレビ局から依頼がありました。
コールは「アポロ1号の事故の話はしない」という条件で、取材を受けることに。
しかしその約束を反故にして、突然インタビュアーはアポロ1号の事故の責任について問い詰め始めたのです。
嘘を許せないコールは約束が違うと怒り、インタビュアーに殴りかかる寸前…!
ケリーのお陰でこのインタビューはなんとかもみ消すことができましたが、コールは怒りがおさまらない様子。
マスコミってこういう汚いところがあるんですよね。
そして真っ直ぐに生きてきたコールは、適当にごまかすとか出来ない性格…
後日、別の議員の説得工作の為に、二人はコールの所有する飛行機でルイジアナへ向かいました。
今回はケリーの嘘ではなく、コールが真摯に素直な気持ちを議員に伝えることで説得に成功しました。
ケリーの良いところ、コールの良いところ、それぞれを活かして議員の説得工作が成功したのです
目標の議員全員の説得に成功したことに喜び、遂にキスを交わす二人。
ケリーとコールは正反対の性格でしたが、お互いに無いものを補い合うように惹かれ合っていたのです。
二人の心の距離が縮まる一方、コールに内緒のまま偽物の月面着陸の撮影準備は着々と進んでいきました。
この計画に疑問をもっていたケリーは、日に日に複雑な思いを強めていきました。
結:人々が目撃したのは、リアルかフェイクか
アポロ11号の打ち上げまであと数日となったある夜、ケリーは荷物をまとめ一人逃げるように空港へ向かいました。
しかしそこへモーが現れ、実際の月面着陸の映像は使わず、フェイクの映像を流すことが決まったと伝えます。
アポロ11号に載せたカメラは、フェイクの映像が生中継されるようになっていたというのです。
ケリーは騙されたと悔しい思いをしますが、秘書からもらった沢山のスタッフの似顔絵が書かれたスケッチブックを見て涙を流しました。
そして、ケリーは何かを決断しました。
最初から只者ではない感満載のモー、やはり一筋縄ではいかない人物でした
翌朝、ケリーはコールのもとへ行きフェイク映像の撮影についてすべて明かしました。
こんなことがバレたらNASAの信頼が失墜し、全てが水の泡になると激怒するコール。
しかし二人は、協力してロケットに積まれたカメラを修理して本物の映像を撮影できるようにするという計画を立てました。
そして全ての嘘に耐えられなくなったケリーは、これまで隠してきた自身の辛い過去をコールに明かしました。
ケリーが16歳の時に、母と自分に銃を向けてきた男を銃で撃ってしまったのです。
しかし母が自分をかばって逃してくれたので、それからは偽名を使い詐欺師のように生きてきた、という衝撃的な過去だったのです。
作戦が成功したら過去を消してくれるとモーが言っていたのは、このことだったのです
打ち上げ当日、40万人以上が10年以上かけて準備をしてきたアポロ11号計画がいよいよ実行される時が来ました。
ケリー、コールと仲間たちは、カメラの修理の為に部品を手に入れ、発射10分前ギリギリになんとか部品を取り替えることに成功しました。
しかし部品を取り替えたスタッフは、ちゃんと修理ができたか確認する時間がなかったというのです…。
えー!修理できてないって可能性があるの?フェイク画像が流されちゃう危機?!
打ち上げの各担当が次々とゴーサインを出し、轟音と共に遂にアポロ11号の発射が成功しました。
数日後には、いよいよ人類初の月面着陸が行われるのです。
月面着陸の当日、モーもスタジオに現れケリーやスタッフと共に偽映像を撮影する本番の準備が始まりました。
ケリーは管制センターにいるコールとこっそり連絡を取りつつ、フェイクの映像を流していると見せかけて、本当の映像を流すという作戦を開始。
世界中の人々がテレビの生中継を固唾をのんで見守る中、月面着陸船イーグルが月に到着し、アームストロング船長が月面に足を降ろしました。
同時に撮影されている偽映像は、事前にケリーがリサーチしておいたおかげで、背景や宇宙飛行士の動きまで本物の映像と完全に一致しています。
アメリカ国旗を月面に立て、大統領と宇宙飛行士が電話で会話をするところまで順調に進みましたが、突然偽映像のカメラにトラブルが発生。
今テレビで生放送されているのが、捏造なのか本物なのか混乱するケリー。
もしかしてフェイク映像が生中継されてしまっているのでは…?!
と思ったところに、いつのまにかスタジオへ入り込んだあの黒猫がスタジオで大騒ぎを起こし、なんとフェイク映像に映り込んでしまうのです。
世紀の大失敗となってしまったか…と思いきや、テレビを確認すると映像には黒猫は映っていませんでした。
アポロ11号のカメラは無事に修理されていて、最初から本物の映像が生中継されていたのです。
当初計画していた事とは違う結果になったものの、無事に月面着陸の映像を流すことができたので、モーはすっかりご機嫌。
ケリーもなんとか事なきを得ました。
ただし、このことをバラしたら直ぐ監獄行きだからと言われ、関連する書類はすべて処分するようにとモーから指示されました。
数日後、アポロ11号のクルーたちは無事に地球へ帰還を果たし、全てのミッションが無事に成功しました。
スタジオでケリーが書類を処分しているところへコールが現れ、ケリーは自分の本名はウィニーだと伝えます。
二人はキスを交わしコールは「これは偽物?」と聞き、ケリーは「本当よ」と笑顔で答えました。
【フライミートゥーザムーン】ネタバレ解説!実話って本当?
「フライミートゥーザムーン」の、ネタバレとなるパートについて解説していきます。
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「フライミートゥーザムーン」ラスト・結末の解説
「フライミートゥーザムーン」の一番の見所のラストシーンで、全世界に生中継されていた映像は月から送られてきた“リアル”の映像でした。
もしかしてフェイク映像が流されてしまった?とヒヤッとする瞬間もありました。
しかし発射直前に部品を交換したカメラは無事に修理されていて、本当の月面着陸の映像が流されていたのです。
映画のキャッチコピー「人類初の月面着陸はリアルか、フェイクか」の核心のシーンですね
「フライミートゥーザムーン」は実話だった?私たちは騙されたのか
「フライミートゥーザムーン」は、実話をベースにしたフィクション作品です。
アポロ計画や時代背景など、ベースとなるストーリーは史実通りに描かれています。
主役のケリーとコールは架空の人物ですが、それぞれモデルになった実在の人物は存在するそうです。
ケリーのモデルとなったと言われているのは、ジャーナリストのジュリアン・シェアー氏という男性です。
実際にNASAでアメリカ国民に月を「売り込む」PRの仕事をしていたそうです。
コールのモデルになったのは、ディーク・スレイトン氏なのではと言われています。
マーキュリー計画に選抜された元宇宙飛行士で、その後アポロ計画の管理者となった人物です。
さて、アポロ11号のミッションが失敗した場合に備え、政府が偽の月面着陸を撮影するという計画は本当に存在したのでしょうか?
映画で描かれていた通り、“念の為に極秘で”用意されていた可能でもあるかも?しれませんね。
ありえなくもない話ですね〜
今作は「人間が月に行ったのは嘘、月面着陸はフェイク映像」という陰謀論を逆手に取った大胆な企画です。
なんとアメリカ人の10%がNASAは月面着陸は行われなかった考えている、という結果もあるそうです。
「NASAが偽の火星着陸を演出した」という内容の映画「カプリコン・ワン」が1978年に公開されたことも一つの原因となっているとかいないとか。
さらに、ロシア人の半数が月面着陸が行われなかったと信じているという話も。
陰謀論の出どころがどこなのか、なんとなく想像できるような…?!
この陰謀論でよく言われているのが、「2001年宇宙の旅」のスタンリー・キューブリック監督が月面着陸の映像を撮影した、ということです。
劇中ケリーが「やっぱりキューブリックに監督に頼めばよかった」とつぶやくシーンもありました。(笑)
この映画のプロットだけを聞くと「陰謀論に拍車をかける内容?」と思ってしまうかもしれません。
実際には、逆に陰謀論をネタにしているような軽いタッチのコメディ作品ですので安心して下さい。
”嘘の月面”が用意された理由は?
ソ連が1957年に世界初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功してから、米ソ間での宇宙開発の競争はますます激しくなっていきました。
宇宙開発をリードする=世界の覇権を握るということだったので、米国が威信をかけたアポロ11号は絶対に失敗できなかったのです。
そして、当時国民の間ではベトナム戦争や公民権運動などによる社会不安が広がっていました。
国民は自分たちの生活から遠く離れた「宇宙や月」に対して莫大な予算を使うことに疑問に感じていて、反発する声も徐々に大きくなっていました。
宇宙開発は費用に見合う価値がある、と国民からの理解を得られるようにNASAはPRに力を入れました。
本作中では、そのPR作戦の延長で計画されたのが”嘘の月面”を使ってフェイク映像を撮影するということでした。
【フライミートゥーザムーン】印象に残ったキャスト3選(ネタバレあり)
「フライミートゥーザムーン」を実際に鑑賞して、特に印象に残ったキャストは以下の2名&1匹です。
①ケリー・ジョーンズ/スカーレット・ヨハンソン
嘘をつくことも厭わない強引な手法で、次々と仕事をモノにしていく腕利きののPR担当ケリー。
60年代のカラフルでセクシーなファッションを身にまとったスカーレットが、とてもチャーミングに演じていました。
物語の後半で、ケリーの嘘に塗り固められた人生と、そう生きざるを得なかった悲しい過去が明らかになります。
真面目な性格のコールと出会い、嘘だらけの人生に嫌気がさし、誠実な人生を生きることを心に決める、というキャラクターでした。
逆に、嘘が大っ嫌いだったはずのコールが、ケリーのおかげで結構大事なところで嘘をついてしまっていました。(笑)
最初から最後までとにかくスカーレットの魅力で引っ張っていった本作ですが、実はスカーレットがプロデューサーとして参加した初の作品です。
当初はプロデューサー業に専念するつもりだったはずが、脚本の出来が良かったのでケリー役を他の人に渡したくなくなってしまったそうです。
「エレノア・ザ・グレート(原題)」という作品で、初めて監督を務めることも決まっているようで、今後は制作側での活躍も期待できそうですね。
スカーレットといえば、やはり最近では「ブラック・ウィドウ」のイメージが強いかもしれませんね。
まだ10代だった頃に出演した映画「ロスト・イン・トランスレーション」でみせた、透明感と妖艶さは衝撃的でした!
②ヘンリー/レイ・ロマーノ
笑顔が素敵なおじさまでコールの同僚のヘンリー役は、コメディアンで俳優のレイ・ロマーノが演じました。
あまり目立った役柄ではなかったのですが、コールの暗い過去をケリーに話すという重要な役柄でした。
穏やかでいつもニコニコしているヘンリーは、真面目で怒ってばかりのコールを支える最高のパートナー。
アポロ11号のクルーが無事に帰還した後、二人で男泣きしている姿にグッと来ました。
これまでノーマークの俳優さんでしたが、すっかりファンになったので過去作品見ます!
ラブ要素は抜きにして、ケリーとヘンリーが主役の心温まるヒューマンドラマにしてもよかったかも?なんて思ってしまいました。
チャニングがいまいち役にハマってなかったような…(チャニングファンの皆様ごめんなさい…!)
③黒猫のミスチフ
ケネディ宇宙センター内で度々現れ、コールから「不吉な存在」として嫌われている黒猫ちゃん。
誰かから餌をもらっているようなシーンもあり、すっかり施設に住み着いている様子でした。
“嘘の月面”にこの黒猫様が現れた時、ケリーが「ミスチフ、こっちおいで〜」と名前を呼んでいました。
ということは、ケリーが餌をあげて世話をしていた?のかもしれないですね。
だとしたら、ケリーを追って撮影現場に入ってきてしまったのは自業自得?!
撮影にはCGは殆ど使用されず、3匹のプロの猫様が交代で出演したそうです。
【フライミートゥーザムーン】印象に残ったシーン・場面3選(ネタバレあり)
①ケリー&コールの出会いのシーン
仕事に忙殺され、夕飯をテイクアウトしにダイナーに来たコールの目に入ったのは、フロリダでは見かけないような洗練された雰囲気のケリー。
早速いい雰囲気に成るのかと思いきや、「正直君ほどの美人を見かけた記憶はない。だけど時間がないから忘れることにする」という口説き文句を残してコールは去っていく…。
「昨夜バーで出会った人が新しい職場の同僚だった!」というのは、ラブコメ的には“あるある”な展開ですよね。
でもそのまま去ってしまうというのが、コールが恋愛に割く時間も気持ちの余裕もない状況にいるのをよく表している印象的なシーンでした。
コールのつけていたバッヂを見て、一目でNASAの職員だと気づいたケリーはさすが。
ケリーはまた会えるって確信があったのかも。
②ふたりだけのロマンチックな夜間飛行
コールはかつて、米軍のパイロットとして50回以上も出撃した朝鮮戦争の英雄でした。
その時に乗っていたと思われる飛行機を「ジェニー」と名づけて、今でも大切に保有していました。
ある日議員の説得に向かうため、飛行機で行った方が早いからとケリーも飛行機に一緒に乗るように誘います。
普段はケリーが強引にコールをひっぱりまわしてばかりなのに、このシーンではコールがリードしてケリーを飛行機に乗せるというのが印象的でした。
ふたりっきりで夜空を飛ぶロマンチックなシチュエーションで、二人の心のぐっと距離が近づいたシーンでした。
③アポロ11号打ち上げ&カメラ修理のドタバタ劇
歴史的にアポロ11号の打ち上げは成功する、とはわかっていても無事に打ち上げが終わるまでは、とてもハラハラする展開でした!
そして打ち上げ準備の裏で、発射までにカメラの修理が間に合うのか?というドタバタ劇がとてもユーモラスに描かれていたのも印象的でした。
修理にはカラーテレビの部品が必要だったので、ケリーたちは急遽街の電器屋まで行くのですが店は閉まっていました。
ケリーは窓ガラスを割って侵入し、無事に部品をゲット!するものの、当然直ぐに警察がやってきて大ピンチ!
と思いきや、次のシーンでは大渋滞する道を警察に先導されて悠々と発射場へと戻るケリーたち。(笑)
ケリーがいつもの調子で警官ををまるめこんだ、というシーンは省かれているのですが、ケリーには怖いものなし!というシーンでした。
【フライミートゥーザムーン】を実際に鑑賞した感想と評価(ネタバレあり)
ストーリー展開
月からの生中継が「フェイクだったのかリアルだったのか?」と一瞬混乱する展開にはなりますが、全体的にはとてもわかりやすいストーリーです。
「偽の月面着陸を撮影する話」というパートは、実はストーリーの後半で描かれています。
前半はケリーとコールが仲違いをしながらも信頼関係を築いていくという話がメインになっています。
意外と偽の映像撮影まで、時間がかかるな〜と思うかもしれません
主役の二人がそれぞれの仕事のプロフェッショナルとしてビシッと仕上げていく、「お仕事映画」としても非常に面白い内容となっています。
コメディ&ラブ&感動という要素がうまくまとまった、王道のエンタメ作品ですね!
結末への評価
ラストに向けて登場人物それぞれの思惑が絡み合いながらも、最後は全員がハッピー!というとても後味爽快なエンディングとなっていました。
終始怪しい存在だったモーですら、最後には「Fly me to the moon」を鼻歌で歌いながらお茶目に去っていくという清々しさ。(笑)
鑑賞後、素直に「あー面白かった!」と思えるようなFeelin’ good!な結末です
再鑑賞
「宇宙開発」「陰謀論」というと重めなキーワードが並びながらも、実際は軽いタッチのコメディ&王道のエンタメ作品なので気軽に何度でも見たいです!
上映時間は2時間超えですが、テンポよくコミカルに進むのであっという間にラストまで見れてしまいます。
ただし、骨太な宇宙映画が好きな方には「フライミートゥーザムーン」ちょっと軽すぎる?と感じられるかもしれません…
アポロ計画やNASAの宇宙開発に興味をもった方は、「ファーストマン」「アポロ13」「ドリーム」あたりもおすすめです
【フライミートゥーザムーン】ネタバレあらすじのまとめ
「フライミートゥーザムーン」のネタバレや感想、見どころについてまとめました。
夏にピッタリの王道のエンタメ作品なので、ぜひ劇場に観に行ってみて下さい。
グレッグ・バーランティ監督の過去作「かぞくはじめました」「Love, サイモン 17歳の告白」も、笑って泣いてハッピーな気分になれる名品です。
2作品とも配信サイトで見ることができるので、気になった方はチェックしてみて下さいね。