ハリー・ポッターシリーズの2作目、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」。
本作には、謎のイケメン「トム・リドル」や魔女たちから絶大な支持を得る「ロックハート先生」など、重要キャラクターが登場し、ハリー・ポッターシリーズの中でも見逃せない作品のひとつです。
そんな「ハリー・ポッターと秘密の部屋」、皆さんはご覧になったことがありますか?
今回の記事では、CineManiA(シネマニア)編集部ライターの中でも、屈指のハリポタオタクである私ナギセが独自の考察を交えながら「ハリー・ポッターと秘密の部屋」について解説しました。
この記事では、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のネタバレを考察ありでご紹介します。ご注意ください!
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映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」作品情報
公開日 | 2002年11月23日 |
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監督 | クリス・コロンバス |
原作 | J.K.ローリング |
脚本 | スティーブ・クローブス |
キャスト | ダニエル・ラドクリフ ルパート・グリント エマ・ワトソン リチャード・ハリス マギー・スミス アラン・リックマン ケネス・ブラナー ロビー・コルトレーン トビー・ジョーンズ(声) トム・フェルトン ボニー・ライト ジェイソン・アイザックス クリスチャン・コールソン シャーリー・ヘンダーソン |
音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
上映時間 | 2時間41分 |
配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」登場人物
登場人物 | キャスト | 日本語吹き替え声優 | 特徴 |
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ハリー・ポッター | ダニエル・ラドクリフ | 小野賢章 | 額に傷のある少年。両親をヴォルデモートに殺されている。 |
ロン・ウィーズリー | ルパート・グリント | 常盤祐貴 | 赤毛の少年。5人の兄と一人の妹がいる。 |
ハーマイオニー・グレンジャー | エマ・ワトソン | 須藤祐実 | マグル生まれの少女。勉強熱心で成績トップ。 |
トム・リドル | クリスチャン・コールソン | 石田彰 | 日記の持ち主。ハリーに過去を見せる。 |
ギルデロイ・ロックハート | ケネス・ブラナー | 内田直哉 | ハンサムな魔法使いで魔女たちの憧れ。本作で闇の魔術に対する防衛術の先生に。 |
嘆きのマートル | シャーリー・ヘンダーソン | 坂本千夏 | 女子トイレに住むゴースト。 |
ジニー・ウィーズリー | ボニー・ライト | 高野朱華 | ロンの妹。母親に溺愛されている。 |
屋敷しもべ妖精ドビー | トビー・ジョーンズ | 高木渉 | ある魔法使いの家で働く妖精。ハリーに危機を伝えに来る。 |
ルシウス・マルフォイ | ジェイソン・アイザックス | 諸角憲一 | ドラコ・マルフォイの父親。 |
ドラコ・マルフォイ | トム・フェルトン | 三枝享祐 | ハリーを敵視しからかうスリザリンの生徒。 |
ヴォルデモート | ー | ー | 闇の帝王。 |
セブルス・スネイプ | アラン・リックマン | 土師孝也 | ハリーを目の敵にする、魔法薬学の先生。 |
アルバス・ダンブルドア | リチャード・ハリス | 永井一郎 | ホグワーツ魔法魔術学校の校長。偉大な魔法使い。 |
ミネルバ・マクゴナガル | マギー・スミス | 谷育子 | 変身術の先生。グリフィンドールの寮監。 |
ルビウス・ハグリッド | ロビー・コルトレーン | 斎藤志郎 | ホグワーツの鍵と領地の番人。ハリー達3人と仲良し。 |
ハリー・ポッター
額に稲妻の形をした傷のある、丸い眼鏡がチャーミングな少年。
ハリーが赤ちゃんの頃、父ジェームズ・ポッターと母リリー・ポッターをヴォルデモートに殺されてしまいます。
リリーの姉であり、マグルのペチュニア伯母さんの家族、ダーズリー家にハリーは育てられることに…。
しかしハリーは、ホグワーツ魔法学校に入学するまで自分の生い立ちや魔法について何も知らされていませんでした。
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」では、ハリーが蛇語(パーセルタング)を話せることから、スリザリンの後継者だと疑われ、「秘密の部屋」を開けたのでは?と周囲から噂されてしまいます。
ロン・ウィーズリー
ハリーの親友で、赤毛の少年。
クィディッチが好きで、グリフィンドール寮のチームに入ることを望んでいます。
優秀な5人の兄に囲まれているため、若干(かなり…?)拗らせ気味のロンですが、「秘密の部屋」のラストシーンにかけて妹ジニーを救おうと奮闘する姿には、応援したくなる人も多いはず…!
ハリー、ハーマイオニーと一緒に、「秘密の部屋」の謎について調査しますが…。
ハーマイオニー・グレンジャー
勉強熱心で学年トップの成績を誇るマグル生まれの秀才少女。
知識量の豊富さ、頭の回転の速さでハリーやロンの窮地を幾度となく救います。
優等生のハーマイオニーと、好奇心のためならルール破りまくりのハリーとロン、一見して交わらなさそうな3人が大親友になる理由は、1作品目「ハリー・ポッターと賢者の石」を観れば分かるでしょう。
ハーマイオニーも「秘密の部屋」の謎について調べますが、運悪くバジリスクに石化されてしまい…。
トム・リドル
ハリーが拾った日記の持ち主。
ハリーに50年前のある出来事を見せます。
それは、50年前秘密の部屋を開けたとされるハグリッドの杖をトムが取り上げたシーンでした。
このシーンを見て、ハリーはハグリッドが秘密の部屋を開けた犯人だったのだと思い込みます。
しかし、そんなトム・リドルにはある秘密があり…。
ドラコ・マルフォイ
ハリーを敵視するスリザリン寮の少年。
ハリーが自分の言うことを聞かなかったことや、学校の噂をかっさらうことからハリーを良く思っておらずからかったり意地悪したりします。
ハリー達に「秘密の部屋を開けたのでは?」と疑われていますが、果たして…?
ギルデロイ・ロックハート
ハンサムな魔法使いで、魔女たちの憧れの的。
本作では闇の魔術に対する防衛術の授業の教師になります。
しかし、その腕はかなりポンコツ。
学校から逃げ出そうとしたところをハリーとロンに見つかり、一緒に秘密の部屋に向かうことになります。
ジニー・ウィーズリー
ロンの妹でグリフィンドール生。ウィーズリー家唯一の女の子です。
本作でのカギとなる人物の1人。ハリーに特別な感情を抱いているように見えますが…。
嘆きのマートル
女子トイレに住むゴースト。よくネガティブな思考になり泣きべそをかいています。
それでいて生徒たちをからかって笑うことも多いゴーストです。
彼女の死にはある秘密があり、事件の謎を解くカギとなります。
ルシウス・マルフォイ
ドラコ・マルフォイの父親。
悪い噂の多い人物で、ドラコの純血主義思想はルシウスからきているといえるでしょう。
本作でカギとなる人物の一人です。
映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」あらすじ
映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」の簡単なあらすじ
夏休み、人間界のダーズリー家で過ごすハリー。そんなハリーのもとに屋敷しもべ妖精のドビーが現れ「恐ろしい罠が仕掛けられているからホグワーツに戻ってはいけない」とハリーに警告する。しかしホグワーツにしか居場所のないハリーは学校へ戻り、秘密の部屋が開かれたという文字を目にするのだった。
夏休みで人間界のダーズリー家で過ごすハリー。
ダーズリー家に大事なお客様が来る日、ハリーは「部屋から一歩も出るな」と言われ、自分の部屋に入ります。
すると、部屋には不思議な存在、屋敷しもべ妖精のドビーがいたのです。
ドビーはハリーに、「ホグワーツに戻ってはいけない」と言います。
「恐ろしい罠が仕掛けられているから」と。
ホグワーツにしか居場所のないハリーは拒否しますが、ドビーの魔法によりハリーはダーズリーの怒りを買い、部屋の窓に鉄格子をはめられ、二度とホグワーツに戻れないようにされてしまいます。
しかし、ハリーを助けに来たロン、フレッド、ジョージの3人により、ハリーはホグワーツへ向かうことに。
楽しく学生生活を送るハリーでしたが、ある日秘密の部屋にまつわる血文字が学校の壁に現れ、学校中を怯えさせます。
ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は秘密の部屋について調査を始めるのです。
映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」ネタバレ
映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」のネタバレについて紹介します。
まだ、映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」を見ていない方は、重要なネタバレに触れるため、ご注意ください!!
空飛ぶ車”フォード・アングリア”大活躍
ロンが、部屋に閉じ込められているハリーを助けに来た時に乗っている空飛ぶ車、フォード・アングリアが本作で大活躍します。
9と4分の3番線の扉が閉じてしまい、ホグワーツ特急に乗り損ねてしまうハリーとロン。
ロンは車の存在を思い出し、空飛ぶ車でホグワーツへ向かいます。
また、クモの後を追いかけたハリーとロンが危うくクモの餌食にされそうになる場面も…!
そんなタイミングで、空飛ぶ車が助けにやってきてくれ、間一髪で何を逃れます。
暴れ柳に滅茶苦茶にされた腹いせに、怒ったようにハリーやロンを車から追い出したり、かと思えば助けに来てくれたりとかわいらしい車です。
ちなみに、この空飛ぶ車フォード・アングリアは原作者のJ.K.ローリングが初めて買った車で、色も同じとのこと。思い入れのある車のようです。
ホグワーツ生徒が石化した理由は何?
秘密の部屋にいる怪物の正体はバジリスク。
その眼に睨まれたものは即死してしまうのですが、本作では死者が出ず、代わりに石化したものが続出。
ハーマイオニーもその一人です。
本作で石化されたキャラクターたちは以下の通り。
- ミセスノリス
- ジャスティン
- ほとんど首なしニック
- コリン・クルービー
- ハーマイオニー
彼らが死亡せず、助かる見込みのある石化した理由は、以下の通りです。
ミセスノリス:水浸しになっていた床の水を通してバジリスクの目を見たため。
ジャスティン:ほとんど首なしニックを通してバジリスクの目を見たため。
ほとんど首なしニック:ゴーストなので2回は死ねないため。
コリン・クルービー:カメラのレンズを通してバジリスクの目を見たため。
ハーマイオニー:持っていた鏡を通してバジリスクの目を見たため。
ハーマイオニー以外は偶然でしたが、ハーマイオニーは「秘密の部屋の怪物の正体がバジリスク」だと知り、用心して鏡を持ち歩いていました。
誰も直接バジリスクの目を見たわけではないので助かったということですね。
トム・リドルは誰?正体は…
トム・リドルの正体は、ずばりヴォルデモート。
Tom Marvolo Riddle(トム・マールヴォロ・リドル)を並び替えると、I am Lord Voldemort(私はヴォルデモート卿だ)となります。アナグラムになっているんです。
トムは、マグルの父親の名前を残しておきたくなかったんですね。
また、当時の多くの生徒たちがハグリッドではなくトムを信じたのは、成績やふるまいだけでなく、容姿も関係しているのではないかと考えます。
イケメンなんですよね、トム・リドル・・・ずるい。(笑)
悪役ってイケメンだとファンができますよね。ネットを見てもヴォルデモートのファンが一定数います。
ハリーに宿ったパーセルタング(蛇語)の才能
ハリーはパーセルタングの持ち主です。
これは、本作だけでなく前作の賢者の石でもハリーが動物園で蛇と会話していることから分かります。
ハリーがパーセルマウスなのは、ヴォルデモートがパーセルマウスだったからだと言われています。
ヴォルデモートがハリーを殺そうとしたとき、「意図せず自分の力を渡してしまったのだ」とダンブルドアが話しています。
それもそのはず、「ハリー・ポッターと死の秘宝」で判明しますが、ハリーはヴォルデモートの分霊箱の一つだから。
ハリーの悲しい運命は赤ん坊の時から始まっていたんですね。
トム・リドルに操られたジニー・ウィーズリー
本作での事件はトム・リドルに操られたジニー・ウィーズリーの仕業です。
ホグワーツ城の壁に書かれた血文字もトム・リドルに操られたジニーによるもの。
なぜジニーだったのか?
序盤にハリー達とルシウスが出会ったとき、ルシウスがジニーの鍋にリドルの日記を入れたからです。
まだ能力の低い1年生をターゲットにし、操りやすくしたのでしょう。
とはいえ、最初からハリーにすべきだったのでは?という考えも浮かびますよね。
個人的には、ルシウスがヴォルデモートの意図を読み切れていなかったことが大きいのかなと思います。
また、ルシウスが本当に闇の帝王の復活を望んでいたかも怪しいです。
シリーズが進むと分かってきますが、闇の陣営からルシウスは臆病だと言われていることや、ヴォルデモートが復活した時、ルシウスが「(復活が)もっと早く耳に入っていたはずだ」とヴォルデモートに皮肉を言われていることから考えられます。
おそらくヴォルデモートはそこまでルシウスを信用していないのではないでしょうか。
映画を観ていてもドラコとルシウスは似ており、いまいち怖くないんですよね(笑)穴が多いというか(笑)
大蛇バジリスクVS不死鳥フォークス
秘密の部屋でのバジリスクとの戦闘シーン、とてもハラハラします。
ハリーがバジリスクを倒せたのには、不死鳥フォークスの強力な助けがあります。
フォークスがバジリスクの目をつぶしたことで、ハリーが目を見て即死する可能性はなくなるんです。
バジリスクは音でハリーを感じることはできますが、即死の機会がなくなったのは大きいですよね。
バジリスクの迫力に負けないフォークスの美しさに惹かれるシーンです。
グリフィンドールの剣でバジリスクを倒す
ハリーはバジリスクをグリフィンドールの剣で倒します。
グリフィンドールの剣は、真のグリフィンドール生にしか出せないアイテム。
ハリーがダンブルドアへの忠誠を誓ったことで、フォークスが帽子の中に剣を入れて持ってきてくれるのです。
帽子の中にグリフィンドールの剣を見つけたハリーは、その剣でバジリスクを倒すのですが、同時にバジリスクの牙が刺さり毒をもらってしまいます。
しかし、フォークスの癒しの力をもった涙のおかげでハリーの命は助かり、ハッピーエンド。
また、リドルの日記をバジリスクの牙で刺したことでトム・リドルも消えてしまいます。
後に分かりますが、この日記も分霊箱の一つでした。
事件の首謀者は誰?
事件の首謀者はヴォルデモートを復活させようとしたルシウス・マルフォイです。
ルシウスがリドルの日記をジニーの鍋に入れたことで、秘密の部屋が再び開かれます。
ただ、ルシウスがヴォルデモートの意思を詳細に感じ取っていたとは思えません(笑)
屋敷しもべ妖精ドビーの解放
ドビーはマルフォイ家に仕えている屋敷しもべ妖精です。
ドビーとハリーが初めて出会ったときに、ドビーが今までやさしい魔法使いに出会ってこなかったと知ったハリー。
屋敷しもべ妖精は、主人から着るものをもらうと自由になれるので、ハリーは自分の靴下をリドルの日記に隠し、日記をルシウスに返します。
ルシウスが返された日記をドビーに持たせると、ハリーはドビーに日記を開けるよう声をかけます。
中にある靴下を見つけたドビーは「ご主人様が着るものをくださった!」と喜び、晴れて自由の身に。
怒ったルシウスがハリーに魔法をかけようとすると、ドビーはすかさず間に入りルシウスを吹き飛ばします。
ドビーはこの後のシリーズでも活躍する大事なキャラクターです。
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」原作小説
原書 | Harry Potter and the Chamber of Secrets |
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著者 | J・K・ローリング (訳者)松岡佑子 |
初版発行 | 1998年7月2日(イギリス) 2000年9月19日(日本) |
発行元 | Bloomsbury Publishing(英語版) 静山社(日本版) |
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」は、発売後すぐに英国のベストセラーリストで1位を獲得。
J.K.ローリングはBritish Book Awards Children’s Book of the Yearを2年連続で受賞した最初の作家となりました。
他にも数多く表彰されており、世界中で愛されている作品です。
「ハリー・ポッターと秘密の部屋」原作と映画の違い
映画と原作では違いがいくつかあります。
たとえば、序盤、映画ではメイソン夫人の上にケーキが落ちてしまいますが、原作ではケーキは床に落ちハリーにケーキがかかります。
また、その後原作では魔法省からハリーのもとへ手紙が届きますが、映画では届きません。
他にも、原作では車を勝手に使ったロン、フレッド、ジョージに、お仕置きとして庭小人の駆除がモリーから言い渡されますが、映画ではそのシーンがありません。
庭小人の駆除の場面はおもしろいので、映像化されていたら良かったなあと思うシーンの一つです。
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まとめ:ドビーが初登場!ハリー・ポッターと秘密の部屋
今回はハリーポッターシリーズの2作目「ハリー・ポッターと秘密の部屋」について紹介しました。
ヴォルデモートの過去やハグリッドとの繋がりが分かる作品で、人気キャラクターであるドビーが初登場する作品です。
伏線がちりばめられた作品なので、推理のしがいがあり楽しいですよ!